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◇こだわりのショップをセレクト!◇

SyuRo 代表 宇南山加子さん


 お店を訪れた人が、自分のライフスタイルを見つけられる
 … そんなお店を訪ね、お店作り・売り場作りについて伺った。

 伝統の技を受け継ぐ職人さんがいまも活躍する東京都台東区。ここにアトリエ兼ショップを構えるSyuRoは、デザイナーであるオーナーの宇南山加子さんがセレクトし、また地元の職人さんとともに製作した、生活の中で長く使い続けることができる暮らしの道具を揃えている。人気商品のシンプルな造形の丸缶・角缶は、銅、真鍮、ブリキの質感を生かした、いつも側に置いておきたくなるような風合いが魅力。またバッグやポーチなどの生活雑貨も、それぞれの質感を大切にして作られている。
 “モノ”そのものへのこだわりに加え、それが醸し出す雰囲気も大切にして“五感に響くもの”を取り扱いたいという宇南山さん。「店頭に置いてみて、“空気を素敵にする”ようなモノづくりとモノえらびを心がけています。商品のデザインや形だけを気にするのではなく、モノの手触り・においなども大事です。素敵なデザインや道具は、毎日の暮らしのなかにあるべきもの。同時に、日々の暮らしを大切にしたくなるようなデザインや道具を、お伝えしたいと思います」と語る。
 店舗にはオーナーに加えて5名のスタッフがおり、人や素材との出会いを大切にしながら、モノづくりとモノえらびを行っている。また、店舗の商品の置き方ひとつにもこだわり、一日に何度もディスプレイを微妙に変えたりもするという。訪れるお客様が心地良くなっていただけることを目指し、隅々までの気配りを行う。お客様のニーズも積極的に反映する様にしている。
 接客においては、商品の良さを口で伝える事が大切だという。商品に限らず、街の情報など旬な話題をお教えし、楽しさを共有する。そうすると次回の来店にもつながる場合も多いそうだ。
 売り場での催事にも力を入れており、SyuRoのある蔵前エリアのお店が協力して行う地域の「月イチイベント」(毎月第一土曜日)への参加をはじめ、地元とのつながりや触れ合いも欠かさない。また百貨店や展示会等の催事にも積極的に参加し、幅広い方々にお店を知ってもらう機会を作ることも心がけている。さらにFacebookなどソーシャル・ネットワークも活用し、つながりの輪を広げている。
 良いモノは、口コミの力で広がる…そんなことを実感させてくれるSyuRo。まさに、“モノがたりのあるモノづくり”を提案しているお店だ。


▲SyuRoという「フィルター」を通して集められたモノたち


▲カウンターを隔ててアトリエがあり、モノづくりの現場が見られる


▲店舗の隅々にまで心配りを欠かさない


SyuRo

〒111-0054 東京都台東区鳥越1-15-7
03-3861-0675
http://www.syuro.info