HOME > 2014年8月号 バイヤーに聞きました!

“デスク周りをもっとおしゃれに、便利に、そして健やかに”
小田急百貨店 新宿店「Desk my Style」


これからの新しい売り場づくりとは…?
いま活躍するバイヤーの方に、その取組みをお聞きした。


オフィスで働く女性にとって、デスクは一日で一番長い時間を過ごす場所。そのデスク周りにフォーカスした売り場「Desk my Style」が、新宿の小田急百貨店本館2階の雑貨街「サンドリーズ・アレー」に3月にオープンした。女性が楽しい気分で働けるものやデスク周りを彩るアイテムまで幅広い品揃えの売り場だ。仕事に欠かせないステーショナリー、モバイル周辺、ホビー、ぬいぐるみ、グリーン&ネイチャー、コスメ・ドラッグ、お菓子・食品など、雑貨をメインとしながらデスクで使える意外なモノ、面白いモノもセレクト。白を基調とした明るく清潔な印象の30㎡ほどの売り場に、8つのカテゴリーで約500ものアイテムをラインナップしている。
品揃えのチョイスは小田急百貨店で営業企画を担当する専属のバイヤーが行っている。デザイン性に優れていて見て癒されるもの、気分が上がるもの、使い勝手が良いものなど、結果的に仕事がはかどるという“機能性”を重視して選んでいる。また、トレンドとなっている素材・産地にこだわった地域ブランドも取り揃え、訪れる女性の心をしっかりと捉えている。
売り場を担当する小田急百貨店 営業政策部営業企画担当 統括マネジャーの安藤寛之さんは、「百貨店がこれから目指す新しい売り場のスタイルのひとつの試みとして、この Desk my Style を始めました」という。同店にはメインの顧客となる中高年の富裕層に加え、新宿西口のオフィス・エリアのOL層が多く来店するが、そうした働く女子に向けて、“デスク周りをもっとおしゃれに、便利に、そして健やかに”をコンセプトに、生活雑貨にフォーカスしてセレクトしている。「既存の客層とは異なる新しいお客様を開拓する狙いもあり、百貨店全体のイメージ戦略とは異なった、売り場独自のイメージ作りを行っています」と安藤さんは語る。

◆売り場の商品の“かたまり感”とイメージを大切に  


売り場の棚には手書きPOPなども配し、製品の持つ背景や作り手のこだわりを伝えている。商品のラインナップに加え、カラー、サイズなどのバリエーションも工夫し、商品の“かたまり感”を大切にしている。プチギフトやお礼用のまとめ買いなどといった需要も多くあり、季節のギフト・デーやシーズン・モチベーションに合わせた特集コーナーも展開し、好評を得ている。同店営業政策部 営業企画担当 マネジャーの早川友隆さんは、「Desk my Styleの商品は接客での説明が重要なものが多いので、売り場のスタッフには常に商品知識を深めてもらっています。大量生産による没個性的なモノが多く見られるなかで、世界観のある商品をしっかりとお伝えしたい」という。
女性がいつも楽しい気分で、仕事のモチベーションを高められるような提案を行うこの売り場。「売り場は商品とお客様の出会いの場です。メーカーや作り手のみなさま、流通の方々とも、商品を通じてそうしたつながりを大切にできるようなお付き合いをしたい」と安藤さんはいう。また「Desk my Style」自体をブランドとして育て、将来的には外部出店を目指す計画もある。今後もこの売り場の展開に、目が離せなくなりそうだ。


▲女性に人気のマスキングテープも多彩に揃っている


▲話題の食品や、自分で育てる野菜など「食」のアイテムも人気を呼んでいる


▲デスク周りを便利に、おしゃれに楽しく彩るアイテム


▲素材・産地にこだわった製品も揃えている


小田急百貨店 営業企画担当 統括マネジャー
安藤寛之さん


小田急百貨店 営業企画担当 マネジャー
早川友隆さん

「Desk my Style」

小田急百貨店 新宿店 本館2階 サンドリーズ・アレー内
〒160-8001 東京都新宿区西新宿1-1-3
03-3342-1111(大代表)
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