HOME > 2018年2月号 こだわりのショップをセレクト

紅茶専門店、クリエイター…。地域がつながる新たな拠点!
T × meme meal


 
 

お店を訪れた人が、自分のライフスタイルを見つけられる
…そんなお店を訪ね、お店作り・売り場作りについて伺った。

 
暮らしの中に、ものづくりの文化が息づく街として人気の東京・台東区。このエリアの蔵前と浅草橋に挟まれた鳥越にある4階建てのビル(恵比須ビル)を拠点として、地域に新しい人の流れが生まれている。
このビルのリニューアルを行ったのは、デザイン事務所 riddle design bank(㈲リドルデザイン)代表の塚本太朗さん。グラフィックデザインやプロダクトデザイン、商業施設のショップコーディネートやデザイン、イベントプロデュースなど幅広い活動を行っている塚本さんは、このビル以前には日本橋馬喰町でドイツの雑貨店「MARKTE」を運営していたが、2017年9月、新たにここに事務所とカフェを開設した。1階は紅茶のカフェ「T(ティー)」、2階から上はシェアオフィスとなっている。
カフェ「T」については「地域のコミュニティサロンとして使って頂けるお店を目指しました」と塚本さんは語る。近隣にはコーヒー専門店は多いが紅茶がテーマのお店はここだけで、いま話題と注目を集めつつある。紅茶のみならず食事やスイーツも好評で、地域の主婦や家族、街の散策がてら訪れる人で賑わいをみせている。
2階~4階は各階2部屋・計6部屋のシェアオフィスで、革小物のつくり手、デザイナー、家具職人、音楽関連の方など、ものづくりやクリエイティブな業種に携わる人たちのオフィスやお店が入居する。ビルのリノベーションの際には「カフェで街とつながりながら、オフィスの入居者の方とも横の交流が持てるように配慮しました」という。
カフェスペースでは定期的に展示会やイベント、ワークショップ等も開催している。カフェとビルを通じて、鳥越の街に活気と新たな交流が生み出されている。
「このビルは電気以外のインフラの整備から始め、自分たちで手を加えてリノベーションしました。2階以上をサブリース(転貸)という形でシェアオフィスにしています。街と溶け合いつつ、新たな“生態系”を作り出せたらいいと思います」(㈲リドルデザイン代表 塚本太朗さん)


▲カフェ「T」では塚本さんが仕入れたドイツの雑貨や食器も販売している


▲世界各地の約50種のフレーバーティー、オーガニックティーが結集。ドイツ製の紅茶はパッケージのデザインが楽しい


▲「T」ではフードユニット「meme meal」によるご飯とスイーツを提供。旬の野菜を使った優しい味付けのランチも


▲壁面のコントラストと、さりげなくディスプレイされた雑貨など


▲カフェで使用するテーブルやイスは、ビルのオフィスに入居するクリエイターのリメイクによるものが使われている


▲あたたかな雰囲気のカフェの店内。奥の客席スペースは定期的にギャラリーとして使用する


▲1階は紅茶のカフェ「T(ティー)」、2階から上はシェアオフィス


▲もとは白樺の樹液を扱う商社の社屋兼倉庫だったビルをリノベーション(画像は改装前)

カフェ「T」のある街「鳥越」とは?

 
雑貨好きの人や手作り愛好家に人気の街、蔵前と浅草橋に隣接する地域。地域のシンボル「鳥越神社」のすぐ近くに、今回紹介のビルがある。注目のスポットも増え、活気が生まれつつあるエリアだ。カフェ「T」では、近隣の店舗とともに行うイベントも企画中。

T × meme meal

〒111-0054 東京都台東区鳥越2-5-1 恵比須ビル1階
問合せ:有限会社リドルデザイン TEL. 03-5926-5511