HOME > 2018年9月号 こだわりのショップをセレクト:ぷんぷく堂

懐かしさに時を忘れつつ、新しさと出会える文具店
ぷんぷく堂 店主 櫻井有紀さん

 

お店を訪れた人が、自分のライフスタイルを見つけられる
…そんなお店を訪ね、お店作り・売り場作りについて伺った。

 
夕方5時から開店する文具店「ぷんぷく堂」(千葉県・市川市)。どこか懐かしさを感じさせる文具や、世界各国の珍しい文具が約2・5坪の空間に溢れんばかりに並ぶ。糸綴じノートなど、レトロさを感じさる現役の商品から、昭和の時代に活躍した鉛筆や万年筆などのデッドストックものまで、売り場は多彩な品揃え。木製の什器の棚にある箱の引き出しを一つ一つ開けて、お気に入りの文具を見つけたり…など、ワクワクする楽しさが詰まった店内となっている。
壁面や棚には、振り子時計やポスター、古い雑誌などの“昭和風の”ディスプレイがなされ、一歩足を踏み入れると、時を忘れて商品に見入ってしまう。
 

●文具の楽しさを再認識! オリジナル文具も人気

 
「来店された方に、一般的な街の文具店にはない文具と出会って頂いて、ときめきや驚きを感じてもらいたいと思います」という同店店主の櫻井有紀さん。2012年に夫と2人でこのお店を開いたキッカケは、当時ネットのオークションで落札した、昭和の古い鉛筆に魅せられた事という。当時は昼間に別の仕事があり、夜からの開店時間となった。それ以前には雑貨店での長年の勤務の経験があった櫻井さんだが、「文具は季節商品ではなく通年扱えますし、雑貨と異なり販売ロスもない。よい商品を、長く販売できるのがいいですね」と語る。
同店では「店主が欲しい文具」をテーマに、オリジナル商品の製作も行っている。鉛筆を半分にして使いやすくした「半分鉛筆」を皮切りに、多彩なアイデアで素材にもこだわりつつ製作販売し、好評を博している。
こじんまりとレトロでありながら、“常識やぶりで新しい”このお店。「夕方5時からユルく開いている文具店」として、口コミやSNS、ユニークなお店のサイトを通じてファンが増え、いまでは全国そして海外からの来店も多いという。商談や展示会等で上京した際に、わざわざ足を伸ばされる方もいるそうだ。


▲昔懐かしい鉛筆削りも人気商品。新品の販売と併せて、店主がコレクションしたアイテムも展示している


▲昭和時代の鉛筆がズラリ! 古文具は、街の文具店などで店主自ら発掘して仕入れている


▲同店オリジナル文具も充実。 硬質紙で作った「あなたの小道具箱」、手のひらサイズのバインダーメモ「ミニッパチ」etc….


▲店主がセレクトしたこだわりの文具の多くは引き出しの中にある。開けると宝物を見つけるような楽しさが!


▲シンプルで明るい外観、白い外壁が印象的。赤い扉の中には、不思議で楽しい空間が広がる。


▲夕方5時の開店時には赤い提灯に灯が灯り、「文具店は夜開く」の文字が浮かび上がる

■「ぷんぷく堂」のある街「市川市八幡」とは?

静かなお屋敷町が広がり、歴史と文化のある地域として知られる市川市八幡。再開発により、近年は“次世代タウン”として発展中。地下鉄、私鉄、JRと交通のネットワークも充実し、新宿や上野へのアクセスも便利。

ぷんぷく堂

〒272-0021
千葉県市川市八幡 5-6-29
TEL. 047-333-7669
http://www.punpukudo.jp

(営業時間)
月火木金土 17:00~22:00
第1日曜/祝日 12:00~19:00