HOME > 2019年11月号 こだわりの売場をReport!

製品の作り手と買い手が直接対話する、銀座の「直売所」
松屋銀座「創業150年記念 銀座・手仕事直売所」


 

お店を訪れた人が、自分のライフスタイルを見つけられる
……そんな売り場の催事を訪ねた。

 
暮らしの中で輝きを放つ、すぐれた「手仕事」の品。それらを生み出す全国各地の作家、クラフトマン、職人、デザイナーたちが東京・銀座に一堂に集結する松屋銀座の「銀座・手仕事直売所」が、9月10日から16日まで開催された。直売所ならではの賑わいの中で、様々な逸品が販売される体験型催事として毎年人気を博しており、今年で11回目を迎えた今回は、松屋銀座の創業150年記念として開催された。
作り手が買い手と直接対話できる売り場として、リアル店舗ならではの見せ方・伝え方がなされる「銀座・手仕事直売所」。来場される層は幅広く、生活を楽しむこだわりのある30~50代の主婦・ファミリー層から、体験・体感のできるコト消費としての買い物を楽しむ20代のミレニアル世代まで、多くの方々に支持されている。手仕事の作り手が製品に込める想いやその背景のストーリーに共感し、自分用に、またギフトとして購入する人も多いようだ。贈られた方がそれに共感し、新たに催事の来場者となるケースもある。
 

ごひいきの出展者に加え、売り場では新たな出会いも!

  
「今回の品揃えとしては、暮らしの原点に立ち返り、陶器や日用雑貨など、日々の暮らしの品に、より注力しました。また前回に比べて1社あたりの面積を広げ、製品の良さがより伝わりやすい配慮を致しました」と(株)松屋 銀座本店バイヤーの松田日奈子さんは語る。今回の出店者数は83社(通期)、うち新規は16社で、リピーターのお客様はひいきの出店者に加えて、新たな作り手さんとの出会いも楽しんでいた。
売り場では実演販売も多く行われ、またイベントやワークショップの企画も多彩に実施され、大勢の方々がものづくりの醍醐味を味わった催事となった。


▲店内の特集コーナー“「今の暮らし」を潤す民藝”では、色鮮やかな型染めの製品などが人気(山内染色工房 山内武志)


▲昔から“用の美”と称される岡山の備前焼。「温故知新」を尋ねながら“今の用”をつくる(備前焼 一陽窯 木村肇)


▲素材の質感や色合い、形の面白さなど、モノの良さが伝わりやすい売り場となっていた(鳥居あい 扇壺 他)


▲藍の持つ味わい深い色や風合いが魅力的な、暮らしに密着した染め織りの手織物(出西織)


▲イートインコーナーでは、各地の食材を使った料理とお酒でおもてなしをする<呑み食い処 あきこ>が登場


▲ほうきや木工品など暮らしの品を作り出す手仕事の実演販売も行われ、人気を博した

●売り場の展開アイテム: 

陶器、磁器、漆器、鋳物、木工、竹工芸、革製品、照明、ほうき、ガラス製品、アクセサリー、服飾雑貨、テキスタイル、お茶と道具、茶筒、いりこ 他

◎イベント、ワークショップも多彩に開催!

■<スタジオ木瓜> 日野明子氏 “民藝の作り手 宵話”
■明治大学准教授 哲学者 鞍田崇氏  講演会 “いまなぜ民藝か”
■<石川硝子工藝舎 石川昌浩> 紙芝居「ガラスが出来るまで」
■Club 直売所 ~手仕事DJ TIME~
■日本民藝協会  雑誌『民藝』販売会
■<山口和声> スリップウェア6寸角皿作り
■<大與> 和ろうそく作り
ほかが開催された。

松屋銀座「創業150年記念 銀座・手仕事直売所」
松屋銀座8階イベントスクエア  9/10(火)~9/16(祝・月)
〒104-8130  東京都中央区銀座 3-6-1

03-3567-1211(大代表)
http://www.matsuya.com